コリアニュース №213 (2008.4.11)
印刷
在日本朝鮮人総聯合会中央常任委員会声明、「制裁」延長措置を人権侵害と糾弾
 朝鮮総聯中央常任委員会の南昇祐副議長は11日午後3時、朝鮮総聯中央本部での記者会見で声明を発表し、日本政府による「制裁」措置の延長を植民地支配の犠牲者である在日朝鮮人を人質のように扱う、世界に類を見ない卑劣な人権侵害として糾弾した。全文は以下の通り。

 日本政府は本日(11日)、午前の閣議で、「万景峰―92」号をはじめわが国船舶の全面入港禁止、わが国からの全品目の輸入禁止などの不当な「制裁」措置を三度、半年間延長することを決定した。

 われわれは、安倍政権が朝鮮に対する常軌を逸した露骨な敵視政策を実施し、朝鮮総聯と在日朝鮮人をもターゲットにして講じた卑劣な「制裁」措置が福田政権下で再度延長されたことに強い怒りを禁じえない。

 ことに、朝米シンガポール会談において、6者会談の10.3合意履行を完結させる上で要となる米国の政治的補償措置と核申告問題において見解の一致がなされたにもかかわらず、日本政府があたかも合意がなかったかのように吹聴しながら、「制裁」の延長を取り決めたことは理不尽極まりない暴挙である。

 われわれは、このたび日本政府の行った「制裁」延長措置を、朝鮮民主主義人民共和国に対する意図的な政治的挑発であり、朝・日関係を極度に悪化させるばかりでなく、朝鮮総聯および在日朝鮮人に対する政治弾圧と人権侵害を続行することをあらわにした、非道かつ敵対的行為として断固糾弾するものである。

 日本当局の不当な「制裁」措置が続いたこの1年9ヶ月の間、朝鮮総聯に対する政治弾圧と在日朝鮮人に対する迫害と人権侵害行為が危険水域を越え、同胞生活が深刻な脅威にさらされてきたことは周知の事実である。

 「万景峰―92」号の入港禁止措置は、高齢者、病弱者、身体障害者など多くの在日同胞の祖国往来と肉親との再会を阻み、民族学校に通う生徒たちの修学旅行にも多大な支障をきたしている。また、在日朝鮮人の祖国訪問と再入国が規制され、共和国との貿易、合弁事業を営む在日朝鮮人企業家の経済活動は深刻な被害を受けている。さらに前政権下で「法の厳格適用」を口実に大々的に強行された朝鮮総聯と各地の商工会に対する公安警察による強制捜査と政治弾圧は、現政権下でも続けられている。

 これらは、「制裁」の名のもとに行われている世界に類を見ない人権侵害であり、日本に定住する在日朝鮮人と朝鮮総聯を共和国に圧力を加えるための人質のように扱い、国家権力による弾圧をくりかえし、民族排他の世論を意図的に助長していることは、卑劣極まりない行為である。

 日本の植民地統治の犠牲者とその子孫である在日朝鮮人と朝鮮総聯を保護すべき道義的責任を放棄し、敵視と排他、政治弾圧の対象にすることは言語道断であり決して許されるものではない。

 「制裁」措置の延長は、6者会談と朝鮮半島核問題解決に百害無益であり、朝・日関係の改善と朝鮮半島と北東アジアの平和を望む両国人民をはじめ、国際世論と時代の流れに逆行する愚かな行為である。

 日本政府は朝鮮人民に対し過去を清算し謝罪すべき責務と、朝鮮半島をめぐる国際情勢の変化を直視し、時代錯誤的な「制裁」延長措置を直ちに撤回すべきである。

 また、在日朝鮮人にたいする不当な人権侵害をただちにやめ、朝鮮総聯や在日朝鮮人商工会などに対する政治弾圧を即時中止しすべきである。