コリアニュース №396(2010.9.6)
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「『天安』艦事件ロシア報告書の公表は李政府に打撃」
「北朝鮮との対話路線に期待」、元駐南朝鮮米大使
 1982年から88年まで米国家安全保障問題担当顧問を、89年から93年まで駐南朝鮮米大使を務めたドナルド・グレッグ氏は、ニューヨークタイムズへの8月31日付寄稿文の中で、「天安」艦事件に関するロシアの検証報告書が公表されていないのは、それが公表されれば李明博大統領への相当なダメージになるからであるという関係者の証言を紹介しながら、南朝鮮当局の対朝鮮強硬策による北南関係悪化に憂慮を示す一方、オバマ政権はピョンヤンとの対話路線を検討すべきであるという考えを示した。

 グレッグ氏は、南朝鮮は「天安」艦事件が朝鮮の魚雷攻撃によるものであると結論付け、米国もそれに同調したが、「北朝鮮の仕業であるということに、(国際社会の)誰もが同意しているわけではない」と指摘したうえで、「信頼できるロシアの友人」の話として、6月に南朝鮮入りし南当局の「天安報告書」について分析・検証を行ったロシア海軍専門家チームの報告書が公表されていないのは、「それが(公表されれば)李明博大統領への相当な政治的ダメージとなり、米国をも困らせるであろうから」だと述べた。ロシア側の報告書について南朝鮮側は未だ公式の言及を避けているが、南のハンギョレ新聞は7月下旬、独自入手したとしてその内容を報じていた(Korea News No.388参照)。

 グレッグ氏はまた、南朝鮮外交官の話しとして「李明博政権は北にかかる全ての橋を焼き払ってしまった。李政権の出口のない対朝鮮強硬策により現在の北南関係は古典的なチキンレースのようだ」とし、「(北に対する)軍事演習、経済制裁、非難がどのようなものであろうと、金(正日)体制の崩壊を望むワシントンとソウルの人々は失望する(崩壊はない)であろう」と指摘した。

 カーター米元大統領の訪朝に関してグレッグ氏は、「オバマ政権は、カーター氏が民間人特使でありホワイトハウスのメッセージを携えていなかったということをわざわざ強調した」が、「カーター氏の訪朝前、彼は北朝鮮指導者である金正日氏とは会えないということを北朝鮮側も事前に明らかにしていた。事実、カーター氏(朝鮮への)到着直後に金氏は中国へ発った」と述べ、「金氏の頻繁な訪中と彼が受ける待遇の質」は、ピョンヤンと中国の結びつきの強さを示していると強調した。

 グレッグ氏はまた、金正日氏以外の指導層との会談を通じてカーター氏が得たであろう見識が、オバマ政権内に生じはじめており、「制裁と対立による対朝鮮政策は肯定的な効果をほとんど持たず、ピョンヤンとの対話路線へと戻ることが検討されるべきである」と強調しながら、(カーター氏訪朝が)「ゴメス氏だけでなくそれ以上のものをもたらすであろう」との期待感を示した。(了)