コリアニュース №421(2011.4.12)
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6者会談再開への地ならしか
 去る7日、朝鮮の金桂官外務第1次官と米国のカート・キャンベル国務次官補が同じ日に北京を訪問したが、その後、6者会談再開への地ならしとも見える動きが活発になっている。

 中国の6者会談代表である武大偉外交部朝鮮半島特別代表は6者会談再開のための「段階的計画」を検討していると、金桂官外務第1次官との会談後に明らかにした。武代表は記者たちの前で、6者会談再開のための第1ステップとして、北南の(6者会談)首席代表会談、その後、第2ステップとして朝米会談が含まれると述べたという。

 また、中国の楊潔篪外交部長が北京を訪問していたカート・キャンベル国務次官補との会談後、同じ日に金桂官外務第1次官と夕食を共にしたようだが、米国の対朝鮮政策が間接的に朝鮮側に伝えられるともに「段階的計画」が米国側に伝えられた可能性があるとの憶測を呼んでいる。

 そのような中、米国務省は11日、クリントン米国務長官が今月16日に南朝鮮、17日には日本を訪問するほか、それに先立ち、12~14日まで6者会談の南朝鮮代表である魏聖洛(ウィ・ソンラク)外交通商部韓半島平和交渉本部長が米国を訪問し、カート・キャンベル国務次官補、スティーブン・ボスワース対朝鮮政策特別代表、ソン・キム6者会談特使、ロバート・アイホーン対北制裁調整官と面談すると明らかにした。キャサリン・スティーブンス南朝鮮駐在米国大使は、南朝鮮民主党のパク・チュソン議員と面談した席上で「北朝鮮との真正性ある対話のために、様々な接触と努力をしている」としながら「1~2ヵ月の内に良い状況になることを期待している」と述べたと10日の聯合ニュースは伝えている。

 一方、ジミー・カーター米元大統領は今月26~28日の予定で朝鮮を訪問する予定であるが、これに関して、同元大統領の側近として知られる米ジョージア大学の朴漢植(パク・カンシク)教授は8日、ソウル市内で行われた懇談会で「(元大統領が)金正日総書記に会うかもしれない」「少なくともオバマ大統領による訪朝の承認があったと見るべきであり、…口頭メッセージを伝えるかもしれない」と述べている。

 4月30日まで予定されている米「韓」合同軍事演習「フォール・イーグル」の終了を前に、6者会談再開への地ならしとも思える様々な動きが可視化してきているが、南朝鮮の李明博政権が「段階的計画」の第1ステップである、北南の首席代表会談に応じるのか、応じた場合「天安艦」と「延坪島」にまた固執し、会談決裂の轍を踏むのか、今後の動向が注目される。(了)
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