コリアニュース №428(2011.5.20)
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朝ロ両国の親善協力関係は新たな段階へ
 金正日総書記は17日に朝鮮を訪問したミハイル・フラトコフ長官を団長とするロシア対外情報局(SVR)代表団と面談したと朝鮮中央通信が18日に報じた。

 金正日総書記と代表団一行との面談は友好的なムードの中で行われたという。また、フラトコフ団長が金正日総書記と金正恩党軍事委員会副委員長に贈り物を進呈したことも伝えられた。金正日総書記への贈り物は通例となっているが金正恩副委員長への贈り物は、今年2月に訪朝した中国の孟建柱公安相に次いで2度目だという。

 同代表団との会談内容は明らかにされてないが、ロイタ通信によるとこの席上で食料支援や核問題などが協議され、経済問題では鉄道連結や天然ガスのパイプラインの敷設、電力供給について話し合われ、人道支援に関して穀物を提供する計画なども議題にあがり、その後に行われた夕食会には禹東則国家安全保衛部首席副部長と金桂寛第1外務次官も同席したという。

 ロシア対外情報局は、1991年12月4日に採択されたソ連KGBの分割に関する法律によりKGBの第一総局がソ連中央情報庁として独立し、同年12月18日の大統領令により、設立された中央機構で、フラトコフ氏は2007年10月16日に同局長官として任命され現在に至っている。フラトコフ長官は、かつて欧州連合(EU)担当特使を、プーチン大統領の元で首相も務めた。

 こうした中、朝鮮の朴宜春外相は17日、ロシアのイタルタス通信との独占インタビューで、朝鮮が去る2005年の朝鮮半島非核化共同声明にしたがって朝鮮半島全体で非核化を宣言する準備ができていると述べながら、「われわれは同時行動原則に基づいて朝鮮半島全体を非核化するという共同声明の精神を尊重し、6者会談再開に対してもあらゆる努力を傾注するだろう」と述べた。外相はまた「朝鮮とロシアの親善および協力関係は良好であり、両国国民は友好と協力の長い歴史と伝統を持っている。両国関係が一層発展して成長できる、より大きい潜在力を持っている」と語った。
「朝鮮の党要人ら、資本主義経済を熱心に学ぶ」 フリードリヒ・ナウマン財団ソウル事務所代表
 去る12日、東亜日報によるとドイツのフリードリヒ・ナウマン財団ソウル事務所のウォルター・クリッツ代表はこの一年で17回ピョンヤンを訪れ、高官らを相手に資本主義経済を中心に講演を行った。彼は「朝鮮労働党幹部が経済に対してどんな質問をするのか多分想像もできないでしょうが、バーゼル協定(国際金融協定)と関連した質問を受けた時は衝撃を受けた」とし、「彼らは本当に資本主義経済の全てのものを勉強して討論する」と話した。

一日の予定だった講演は、朝鮮側の「もう少しやってほしい」との要請で日程が延びたこともあるという。質疑応答は夕食の席でも続いたと彼は話した。クリッツ代表は、6月にもピョンヤンで経済講演をする予定で「(講演には)労働党幹部と官僚をはじめとする高官が100人を超える」とし、「彼らは市場経済、金融と関連した質問を途方もなく沢山する」と述べた。

また、最近の朝鮮の経済状況について「朝中経済協力の規模が急速に大きくなって」おり、「世界的に需要が急増している、先端技術製品に必須のモリブデンのような金属は昨年だけで8万トンが朝鮮から中国に輸出された」と説明した。

彼は「今後、朝鮮の金剛山観光や開城工業団地の収入依存度は低くなる」としながら「南北関係をはやく正常化した後、朝鮮の原材料収入を大きく膨らませる方式で交易を拡大してウィンウィン構造を作ること」を提言している。(了)
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