コリアニュース №827(2019.11.14)
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朝鮮国務委員会:「自主権と安全保障環境を脅かす物理的な動きに対し、これを強力に制圧するための応戦態勢を取る」

朝鮮国務委員会スポークスマンは13日、以下のような談話を発表した。

(全文)  われわれは、米国と南朝鮮が計画している合同軍事演習が、朝鮮半島と地域の情勢を不可避的に激化させる主要な要因になるということについて明確に定義し、これに対し強い憂慮を示し、このような行動をやめるよう幾度となく警告した。

 われわれの度重なる警告にも関わらず、米国と南朝鮮が最もデリケートな時期に、反共和国敵対軍事演習を強行するとした決定は、わが人民の怒りを一層大きく増幅させ、今まで発揮してきた忍耐力を益々維持できなくさせている。

 米国防相と合同参謀本部は予定されている米国・南朝鮮連合空中訓練と関連し、「北朝鮮の怒りに基づき、訓練規模を調整し訓練を行わないとしながらも、現時点でこのような連合訓練の実施が必要な時であり、これを通じてすぐにでも戦争できる十分な準備を整えることにその目的がある」と公然と述べた。

 米国はまた、われわれが高い忍耐と雅量をもって、年末までと定めた時限についても熟考せず受け入れていない。

 米国のこのような動きは、双方の信頼に基づき合意した6.12朝米共同声明に対する露骨的な破棄であり、世界を大きく興奮させたシンガポール合意に対する全面否定である。

 われわれはこの間、米国を対話の相手として認め、朝米間に善意の対話が行われる間は、相手方を刺激し敵対視する軍事行動を中止すると公約した通り、米国が憂慮するあらゆる行動を中断し、可能な信頼的措置をすべて取り、そのようなわれわれの努力によって、米国大統領は機会ある度に治績として誇る成果を収めることができたのである。

 われわれは何の代価もなく米国大統領が誇れる成果を与えたが、米国側はこれに何の相応措置も取らなかったし、われわれが米国から受けたのは裏切りだけである。

 米国は「新たな解決方法で北朝鮮の核問題を扱う」とした大統領の公式的な立場まで覆し、既存の妥当ではない方式に固執しながら、朝米関係の改善と敵対関係の清算を遮る障害物だけを積み重ね続けている。

 今年だけでも3月には「キー・リゾブル」、「フォール・イーグル」合同軍事演習を「同盟19」という名前にすり替えて行い、8月には「乙支フリーダムガーディアン」合同演習を「戦時作戦権転換点検訓練」という名前を付けて強行した。

また、機会あるごとに特殊作戦訓練をはじめとする隠蔽した形式の危険で敵対的な軍事行動を幾度となく繰り広げた。

 このような相手の善意を悪意で返す背信行為によって、朝米関係の運命が破綻の危機に瀕している状況下で、またも対話の相手であるわが共和国をターゲットにした、連合空中訓練まで強行し、事態を悪化の一途へと追いやった米国の無分別な行動と態度に対し、これ以上看過できないというのが、われわれの公式的な立場である。

 われわれは、相手方が公約を破り一方的で敵対的な措置だけを取っている現状の中で、一方だけかその公約に縛られ続けるいかなる理由も名分も探すことができないし、われわれには、もうそれほどの余裕もない。

 われわれの自主権と安全保障環境を脅かす物理的な動きが目の前に確然と現れている以上、これを強力に制圧するための応戦態勢を取るのは、主権国家の堂々たる自衛的権利である。

 対話には対話で、力には力で対応することが、われわれの志向であり意志である。

 強い忍耐心で耐えてきた過ぎ去った時間を振り返ると、われわれがこれ以上の忍耐を発揮する必要性を感じることができない。

 米国は、いくらも残っていない時間の間に何ができるかについて深思熟考するべきである。

 朝米関係でくり返される悪循環の最も大きな要因として作用している米国と南朝鮮の合同軍事演習によって、朝鮮半島情勢が再び原点に帰るかもしれないデリケートな時期に、米国は自重し、軽率な行動を控える方がよかろう。

 われわれがやむなく選択するかもしれない「新たな道」が、「米国の未来」に今後、どのような影響を及ぼすかについて悩むべきであろう。

 今のような情勢の流れを変えなければ、米国は遠からずより大きな脅威に直面し、疲れ苦しみ、自らの失策を自認せざるを得なくなるだろう。

(了)

●「朝鮮中央通信社」(日本語) http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jp

●エルファテレビ  http://www.elufa-tv.net/


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