長時間をかけて


各党国会議員と各県議会議員が参加する超党派的な全国日朝友好促進議員連盟代表団が、1991年7月、平壌を訪問した。

某地方を現地指導中の金日成主席との会見が難しいのではと気を揉んでいる代表団の心情を汲んで、金正日書記は飛行機を飛ばすよう指示した。こうして一行は平壌から咸興へ向かい、ここで主席と会見する契機となった。

一行を出迎えた主席は、350名になんなんとする団員の一人ひとりと握手し、あるいは久しぶりです、あるいはよくいらっしゃいましたなどと挨拶の言葉を述べた。ところでその時間は、40分近くにのぼっていた。

午餐会においても、主席は代表団員たちが占めている大型テーブルをいちいち巡り歩いて、朝日関係の発展をめざしてともに努力しましょうと述べ、各人と朝鮮人参酒の入った杯を触れ合わせたのである。

朝日関係の改善をはかり、高齢の身で長時間をかけて一人ひとりと懇切に接するその姿に、代表団の誰もが深い感銘を受けた。